マエストロとマネージャーと恋と嫉妬と
見れば指揮棒が折れて、親指付け根に突き刺さったままになっている。
一部始終を舞台袖から見ていたスタッフによると、指揮棒が譜面台に当たって破損。
これはよくある。
ただでさえ鋭敏な先端が、手を交差させた時に
付け根の部分に刺さり、そのまま折れてしまったとの事。
出血こそは鈍くなってきたが、折れた棒が取り出せない。
「ちょっと!…何やってんですか梁瀬さん!」
タオルで押さえてくれる。
「あ、そっか。取っちゃうと出血ひどくなる
のか。」
「これ縫わないと駄目でしょう。
…まさか次の4番も振るつもりですか?!」
「つもりだよ。…え、おかしい?」
たかだかあと40分の話だ。
あり得ない。こんな事位で。
「出来たとしても、楽団員の事も考えてみて
下さい。」
一部始終を舞台袖から見ていたスタッフによると、指揮棒が譜面台に当たって破損。
これはよくある。
ただでさえ鋭敏な先端が、手を交差させた時に
付け根の部分に刺さり、そのまま折れてしまったとの事。
出血こそは鈍くなってきたが、折れた棒が取り出せない。
「ちょっと!…何やってんですか梁瀬さん!」
タオルで押さえてくれる。
「あ、そっか。取っちゃうと出血ひどくなる
のか。」
「これ縫わないと駄目でしょう。
…まさか次の4番も振るつもりですか?!」
「つもりだよ。…え、おかしい?」
たかだかあと40分の話だ。
あり得ない。こんな事位で。
「出来たとしても、楽団員の事も考えてみて
下さい。」