マエストロとマネージャーと恋と嫉妬と
奏ちゃんの出方を窺う前に話を続ける。
「今回の事で身に染みて分かったよ。
僕はホントに一回失敗したらずるずると引っ
張ってまた余計な失敗を招くんだ。
楽団員に対しても、上手く取り入ろうとして
顔色を窺う所があるし、指示を出す時もお願
いするって感じだし、そんなお人好しの指揮
者なんて要らないんだ。
もっと独裁的であるべきなんだろうけど、僕
には無理なんだ。性格なんてそう簡単に変え
るこ…」
そこで僕の言葉は止まる。
目の前にミニ華厳の滝が現れたからだ。
…ここフランスだよな。
しかもシモーヌさんの家の中だ。
華厳の滝は椅子から立ち上がった奏ちゃんが、僕の頭にペリエをトプトプとかけて、造り出していたものだとしばらくして気付いた。
カラン、と空になったボトルをテーブルに転がすと、奏ちゃんは大きな音を立ててドアを閉め
部屋から出ていった。
「今回の事で身に染みて分かったよ。
僕はホントに一回失敗したらずるずると引っ
張ってまた余計な失敗を招くんだ。
楽団員に対しても、上手く取り入ろうとして
顔色を窺う所があるし、指示を出す時もお願
いするって感じだし、そんなお人好しの指揮
者なんて要らないんだ。
もっと独裁的であるべきなんだろうけど、僕
には無理なんだ。性格なんてそう簡単に変え
るこ…」
そこで僕の言葉は止まる。
目の前にミニ華厳の滝が現れたからだ。
…ここフランスだよな。
しかもシモーヌさんの家の中だ。
華厳の滝は椅子から立ち上がった奏ちゃんが、僕の頭にペリエをトプトプとかけて、造り出していたものだとしばらくして気付いた。
カラン、と空になったボトルをテーブルに転がすと、奏ちゃんは大きな音を立ててドアを閉め
部屋から出ていった。