マエストロとマネージャーと恋と嫉妬と
そう言えば、シモーヌさんが奏も何か悩んでるみたいよ、と言っていた。


そういうのもあって僕の態度にイラっときたのかもしれない。
自分の事に精一杯で、何も気付いてあげられなかったな。


ひっそりと静まり返るフロアに、僕がドアを閉める音だけが響き渡った。



二人には早く寝ろって言われたけど、何だか落ち着かなくて、とりあえずパソコンを立ち上げた。


パトリックさんがアニメについてあれこれ話してくれてたのを思いだし、何か懐かしいアニメでも見ようかと動画のサイトを探し始めた。

「あ。」

先生の若かりし頃の公演の動画に目を止めた。
これは知らない。見たことないな。


村上光典先生。
僕が大学院で指揮法を師事した先生だ。
< 99 / 288 >

この作品をシェア

pagetop