美人はツラいよ
そして、その若かりし頃の甘えた仕事ぶりが、数年後に仇となる。
年齢を重ねアラサーと呼ばれ始めるようになると、周りは急に私を甘えさせてはくれなくなった。
チヤホヤしてくれていた同僚達は、若い入社したての女の子に夢中になり、私は仕事も満足にできないお荷物社員として扱われ始める。
毎日のように食事に誘われていたというのに、コーヒーの一杯もご馳走してもらえないのだ!
アンビリーバボー!!
このままではマズいとようやく気が付いた私は、そこから壮絶な日々を過ごすことになる。
『萱島は顔だけで、仕事は何も出来ない。』
そう言われるのがとにかく嫌で、必死に勉強して、率先して皆が嫌がるような難解な仕事も引き受けた。
分からないことはまず自分で調べて、それでも分からないことは、どんなに嫌な顔をされても先輩に聞きまくり、休みの日には簿記の学校にも通った。
萱島千景、まさに人生を賭けた戦いだった。
人生であんなに勉強したことは無いというくらいに没頭して。
とにかく、浮かれた脳味噌は早々に放棄して、 全精力を仕事に注いだ。
恋愛も、おしゃれも、趣味もそっちのけ。
急速に女子力なるものは衰退したが、気にしていられなかった。
ここで、負けてなるものか。
欲しがりません勝つまでは!!
こうして。
何かに取り憑かれたように(のちに涼子はあの頃の私を回想してこう言った)必死に遅れを取り戻して、ようやく人並みに仕事が出来るようになったと感じた頃───
私はすっかり独身アラサー女子の定番である“お局様”のポジションにおさまっていたのである。
年齢を重ねアラサーと呼ばれ始めるようになると、周りは急に私を甘えさせてはくれなくなった。
チヤホヤしてくれていた同僚達は、若い入社したての女の子に夢中になり、私は仕事も満足にできないお荷物社員として扱われ始める。
毎日のように食事に誘われていたというのに、コーヒーの一杯もご馳走してもらえないのだ!
アンビリーバボー!!
このままではマズいとようやく気が付いた私は、そこから壮絶な日々を過ごすことになる。
『萱島は顔だけで、仕事は何も出来ない。』
そう言われるのがとにかく嫌で、必死に勉強して、率先して皆が嫌がるような難解な仕事も引き受けた。
分からないことはまず自分で調べて、それでも分からないことは、どんなに嫌な顔をされても先輩に聞きまくり、休みの日には簿記の学校にも通った。
萱島千景、まさに人生を賭けた戦いだった。
人生であんなに勉強したことは無いというくらいに没頭して。
とにかく、浮かれた脳味噌は早々に放棄して、 全精力を仕事に注いだ。
恋愛も、おしゃれも、趣味もそっちのけ。
急速に女子力なるものは衰退したが、気にしていられなかった。
ここで、負けてなるものか。
欲しがりません勝つまでは!!
こうして。
何かに取り憑かれたように(のちに涼子はあの頃の私を回想してこう言った)必死に遅れを取り戻して、ようやく人並みに仕事が出来るようになったと感じた頃───
私はすっかり独身アラサー女子の定番である“お局様”のポジションにおさまっていたのである。