美人はツラいよ
思っていたことをただ口に出しただけなのに、今度は二人ともお手上げといったように軽く天を仰いだ。
天と言っても、殺風景な食堂のやけに低い天井な訳だけれども。
「千景、いい?年上の男は、みんな若い子に目が行くもの。でも、若い男にはどうしてか年上の女の人に惹かれる時期ってのが、あるのよ。」
「うちの旦那も、若い頃に年上の人と付き合ってたって言ってたよ。合わなくてすぐ別れたみたいだけど。」
「へえ。」
諭すようにしゃべる由紀恵に、涼子が根拠を付け足す。
私は、その突然始まった恋愛講義に、やる気のない相槌を打った。
「まあ、一種の気の迷いみたいなものよ。おそらく、松田君は五つも年上で、大層美人だけど、まるで色気のない女になぜだか興味を抱いて、興味本位でオトしに掛かってるわけ。」
「なんだか、すごく聞き捨てならないこと言われてるのに、全く反論できない自分が悔しいわ。」
由紀恵は、私の睨みつける視線を颯爽とかわして、さらなる持論を展開する。
「今聞いた話だと、彼、単なる雰囲気イケメンじゃなくて、相当のやり手みたいだし。案外、楽しんでるんじゃない?」
「千景ちゃん、落とし甲斐あるだろうからね。」
「難攻不落の城を前に、凄腕の軍師も腕が鳴るわけだ。」
「仮にそうだとしても、そのうち飽きるでしょ。」
目の前で盛り上がる二人にすかさず水を差した。
そんな興味がいつまでも続くわけがない。
天と言っても、殺風景な食堂のやけに低い天井な訳だけれども。
「千景、いい?年上の男は、みんな若い子に目が行くもの。でも、若い男にはどうしてか年上の女の人に惹かれる時期ってのが、あるのよ。」
「うちの旦那も、若い頃に年上の人と付き合ってたって言ってたよ。合わなくてすぐ別れたみたいだけど。」
「へえ。」
諭すようにしゃべる由紀恵に、涼子が根拠を付け足す。
私は、その突然始まった恋愛講義に、やる気のない相槌を打った。
「まあ、一種の気の迷いみたいなものよ。おそらく、松田君は五つも年上で、大層美人だけど、まるで色気のない女になぜだか興味を抱いて、興味本位でオトしに掛かってるわけ。」
「なんだか、すごく聞き捨てならないこと言われてるのに、全く反論できない自分が悔しいわ。」
由紀恵は、私の睨みつける視線を颯爽とかわして、さらなる持論を展開する。
「今聞いた話だと、彼、単なる雰囲気イケメンじゃなくて、相当のやり手みたいだし。案外、楽しんでるんじゃない?」
「千景ちゃん、落とし甲斐あるだろうからね。」
「難攻不落の城を前に、凄腕の軍師も腕が鳴るわけだ。」
「仮にそうだとしても、そのうち飽きるでしょ。」
目の前で盛り上がる二人にすかさず水を差した。
そんな興味がいつまでも続くわけがない。