それは危険なラブミッション
「いらっしゃいませ」
マスターや夕菜の声が響く中、ルイの背中に隠れるようにして中へと入った。
「お二人様ですね? ――って、莉夏?」
いつまでも隠し通せるはずもない。
あっさり見つかって、夕菜の前に顔を出す以外になかった。
「……どうも」
「何をこそこそと……」
そこまで言って、夕菜はピンときたようだった。
岬さんではない別の人と一緒。
つまりそれは、“債権者”に他ならないと。
男の影が一切なかった私だからこその、夕菜の勘だ。
詳細まで知らないマスターは、目を丸くして私を見ていた。
案内されたテーブル席へと着く。
「莉夏が最後の晩餐にぜひとも食べたいという、ふわとろオムライスを頼む」
「……え? ……あ、はい、かしこまりました」
夕菜は目を瞬かせて戸惑いの表情を浮かべながらも頷いた。