焦れ甘な恋が始まりました
その様子を見て、改めて社長という肩書きの重さを感じてしまう。
本当に、疲れたんだろうなぁ。
いくら社長でも、頻繁にテレビの取材を受けるわけじゃないし。
しかも今回は結構、鋭い質問も多かった気もするし、気疲れもしただろう。
そもそも、VENUSのオープンに向けてノンストップで走り続けたのに初日の今日は取材尽くめだ。
テレビにラジオ、雑誌や媒体関係の取材に、足を運んでくれた関係各社やクライアントへのご挨拶。
その全てをこなさなきゃいけないんだから、疲れるのも当然だ。
「本当に、お疲れ様です。このお茶、会席カウンターでお出ししているものを頂いてきたんです。私も飲ませてもらいましたけど、本当にホッとする味ですよね」
顔に疲れを滲ませている社長を見てそう言葉を零せば、何故か困ったような笑みを返されて。
至極普通のことを言ったつもりだった私は、思わず首を傾げてしまった。