恋の魔法と甘い罠~おまけSS
「全然悪いなんて思っていないくせに」



そう言って唇を尖らせるあたしに、晴希さんは眉尻を下げる。


もしかして、本当に悪いって思ってる?


あまり見ることのない晴希さんの姿に、あたしの方が悪いことをしているんじゃないかと思ってしまう。



「つーか、『一応上司』って、ちょっと失礼じゃね?」


「え」


「俺、一応じゃなくて、ちゃんと上司なんだけど」


「……」



突然拗ねたような口調になった晴希さんに、今度はあたしの方が戸惑ってしまう。



「ご、ごめん。そんなつもりじゃなかったんだけど。今のは言葉のアヤというか……」


「ははは、わかってるって。つーか、やべ。そろそろ行かねえと」



時計を見ると始業の予鈴が鳴る一分前。



「わ! 本当だ! やばい!」
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