腹黒王子に秘密を握られました
 

「……私、仕事もしないで男漁りしてるように見えてる?」

今までずっと、真面目に仕事してきたつもりなのに。
誰にも迷惑かけないように、周りの人に仕事しやすいようにと気を遣ってきたつもりなのに。

金子と別れた。
その噂だけで、今までの仕事の頑張りも全否定されてしまうなんて、やりきれなかった。

「さぁ? 俺女の子じゃないから、そういうドロドロしたの、わかんないです」

「……だよね」

少しくらい話を合わせて同情してくれたっていいのに。
柴崎くんになんかに聞いた、私がバカだった。

こんなことでウジウジするより、さっさと仕事を終わらせちゃおう。

そう思ってチラシ折りを再開するため休憩室に向かう。

急いでやらなきゃ残業になってしまう。
そう自分に気合を入れてもといた場所に戻ると、テーブルの上に綺麗に置いてあったチラシが、床一面にちらばっていた。

「うそぉ……」

散乱したチラシに呆然とする。

これもまた嫌がらせか。
すごい量のチラシで埋め尽くされた休憩室の床。
これは拾い集めるだけで大仕事だ。


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