腹黒王子に秘密を握られました
「友野さん……」
「あんたのせいで、もう台無し……っ」
最低最悪、もういやだ。
今この瞬間世界が滅べばいいのに。
まじで巨大隕石飛んで来い、今すぐ私の頭上に。
「……悪い。俺、自分のことしか考えてなかった」
そう低い声で謝られ顔を上げると、神妙な表情でこちらをみつめる金子がいた。
「そんなにイヤなら、恋人のフリするの、やめるか? 別れたことにするか?」
「え、いいのっ!?」
まじか!
そんな簡単に恋人のフリをやめてもいいなんて、こいつけっこうチョロイ!
正直恋人のフリって、いつまでさせられるか不安だったんだけど、もうしなくていいなんて、ラッキーだ!
やめる、やめる。今すぐやめるわ!
「まぁ、やめたらやめたで、もっとすごい噂が立つだろうけどな」
「は?」
「俺みんなに散々友野さんにベタ惚れアピールして惚気といたから、すぐ別れたって言ったら、俺を弄んで一方的に振ったクソビッチだとか言われるんだろうなぁ。そっちのほうが大変そうだけど、ま、頑張って」
「はぁーーーっ!?」
なにそれ! 付き合ってても別れても、どっちにしろ地獄しかない!
「悪い女かクソビッチなら、どっちがいい? お前が選べよ」
綺麗な口元を引き上げて、勝ち誇ったように笑う目の前の男に、私は言葉を失った。
……神様。五万円払うから、今すぐこの男を地球上から抹殺してください。