腹黒王子に秘密を握られました
萌え滾る心を理性で押し殺しながら拓斗くんを見ていると、リボン結びをしていた小さな手が、不意に止まった。
「拓斗くん?」
どうしたんだろうと顔をのぞきこむと、
「パパとママ、離婚しちゃうの、僕のせいかなぁ」
と、自分の膝小僧を見下ろしながらぽつりと言った。
「そんなこと……」
「僕ね、男の子のくせに、本を読んだりおうちの中で遊ぶの好きで、パパにいつも男らしくないって言われてたんだ。男ならもっと、外でボール遊びしたり木登りしたりしろって。でもママは、まだ小さいのに木登りなんて危ない遊びをさせないでって、いつも口げんかになるんだ」
うつむいたままそう言う拓斗くんに、ぎゅっと胸が締め付けられた。
こんな小さくても、ちゃんと両親が離婚することを分かっているんだ。
そしてその原因を自分なりに考えているんだ。