腹黒王子に秘密を握られました
 

スリスリと頬ずりしていると、「どうでもいいけどさぁ」と金子がこちらに身を乗り出してきた。

「このキャラって、なんとなく俺に似てない?」

「な……っ」

まっすぐに見つめられながらそう問われ、頭の中が真っ白になる。

いやいやいやいや、似てる? 
誰が? 
三次元の男が、なに調子こいたこと言っちゃってんの?

確かに茶色の柔らかそうな髪と、整った華のある顔と、意地悪そうに笑う表情は、似てなくも、ない、けど……。


「お前が俺に似た人形を、部屋でひとり舐めまわすように見てんのかと思うと、意外と悪くねぇな」

「ひぃ……っ、やめてやめてやめて! うちの嫁を侮辱しないでぇぇぇぇっ!!」

もう絶叫だ。叫ばずにはいられない。

そんなこと言われたら、大好きなキャラに金子が被ってしまうじゃないかっ!
せっかく手に入れたフィギアなのに、見るたびに金子の顔が浮かんでしまいそうじゃないかっ!

なんて恐ろしいことを言うんだこいつはぁーーーっ!!!


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