運命の出会いって信じますか？
私は今コンビを組んでいる3つ下の増本君を呼んだ。

「おはようございます。野々村さん。」

いつものように朝の挨拶をしながら、私のデスクに駆け寄って来た増本君。

「では、昨日の分なんだけど…。」

基本営業さんは朝一番で会社に顔を出すと、すぐに営業に出てしまう。

そしてまだ私達事務が仕事をしている時間までに会社に戻って来るとは限らない。

だから増本君と相談して、毎朝2人で軽い打ち合わせをする事にした。

これは英輔と組んでいた時に、二人で始めた事。

私はこれを増本君にもお願いして、朝に時間を取ってもらう様にしている。

「ああ…、すいません。これは数量が変更になったので、一度破棄してもらって…。」

増本君は変更などが入ると、割とこまめに営業の途中でも外から電話をくれる。

しかしあまりに仕事が立て込んでいると、そうもいかない。

時々こうして私に伝わっていない指示もある。

< 12 / 478 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop