運命の出会いって信じますか?

私は諦めたように日下君の顔を見た。

彼は真面目な顔をしてつぶやいた。

「徐々に慣れていくよ。長いお付き合いになるだろうからね。」

突っ込みどころ満載のそんな一言に、私はあえて黙っていた。

「どこに行くの?」

話題を変えようと、私は日下君に聞いた。

「遊園地なんてどう?人が多いかもしれないけど…。」

「へぇ~、日下君が遊園地?」

思った事がすぐ言葉になってしまった私。

「似合わない?」

少し照れたように、私から視線を外す彼。

いつも落ち着いているように見える彼のそんな仕草に、意外な印象を受ける。

あの最終面接で会ってから、随分彼と接しているつもりでいたけれど、まだまだ私の知らない表情がたくさんありそうだ。

< 62 / 478 >

この作品をシェア

pagetop