運命の出会いって信じますか?
でも私はこういうだけで精一杯だった。

「どういたしまして。野々村、あれに乗ろうか。」

彼が指をさしたのは、二人乗りのミニコースター。

宙返りはないが、スピードの緩急があって、見ていても楽しそう。

「あれなら大丈夫かな。」

二人でその乗り場を目指して歩いて行く。

絶叫系でないせいか待ち時間が少なく、思ったより早く順番が来た。

「野々村が奥に乗る?」

そう彼は聞いてくれたけど、私は首を横に振った。

「日下君が先に乗って。」

彼はゆっくりうなずくと、先にミニコースターに乗り込んだ。

思ったより密着する二人の身体。

すぐそこに日下君の顔がある。

「用意はいいか?」

< 69 / 478 >

この作品をシェア

pagetop