恋の魔法と甘い罠Ⅱ
あたしがそう言うと、朔はむっと唇を尖らせる。



「だから、そんな力一杯否定すんなっつーの」


「朔が変なことを言うからでしょ?」


「変なことってなんだよ。俺本気なんだけど」


「……」


「まあでも、今は困らせるつもりもねえけどな」


「今は?」


「はは、そこ拾っちゃう?」



瞳をやさしく細めながらそう言う朔に、あの頃の、あたしが好きだった朔の姿と重なってしまい、胸がきゅっと締め付けられる。


ていうか、何!? きゅって!


朔のことはあのときにきちんと思い出にしたはずでしょ!?


それなのに、なんだろう……この疼くような胸の痛みは。
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