恋の魔法と甘い罠Ⅱ
「晴希さん?」



何か気に障ることを言ってしまったのだろうか……と、様子をうかがうように晴希さんを見上げる。


そしたらちらりとあたしに視線を向けながら自分の前髪をくしゃくしゃと触っていて。



「んな、可愛いこと言うなって。離れたくなくなるだろ?」


「あたしも、離れたくない。ずっと、晴希さんと、一緒にいたい」


「……」


「うんでも、邪魔になるのはわかっているから、もう帰るね」



こんなに遅い時間まで残業しなければならないほど、家に帰れないほど忙しいんだから、本当は一分一秒が貴重な時間で、きっとあたしとこんなことをしている場合ではないんだ。
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