恋の魔法と甘い罠Ⅱ
「つーか、黙ってる必要なくね? 何かっこつけんだって話だよな」



そう言いながらもやさしく微笑んでいる琉生はきっと朔の気持ちを全部わかってるってことなんだよね。



「じゃ、俺行ってくるわ」


「うん。朔によろしく~」



琉生と彩未がそう言葉を交わしたあと、琉生は玄関の方へ歩いていく。



「琉生!」


「ん?」



あたしの声に、琉生は足を止めて顔だけ振り返る。



「ありがとう。……それから、朔にも、ありがとうって伝えておいて」


「ん。りょーかい」



人差し指と中指を立てて額に持っていきながらそう言った琉生は、今度こそ部屋を出ていった。
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