恋の魔法と甘い罠Ⅱ
どうしたんだろうと顔を上げると不安そうに眉を下げていて。



「『けど』、何?」


「ん。玲夢、よく元彼と会ってただろ?」


「え!」


「俺らのフロアから見えるんだよな。前の通りが」


「……」



少し考えると、思い出す。


晴希さんのいる営業課は前の通りに面しているから、確かに見下ろせば見えてしまう。



「時々一緒に帰ってただろ?」


「……」



朔がヨガに通い始めてから、帰る時間が同じになることが多くなったのと、向かう先が同じであることで、一緒に帰ることが度々あった。


それを、見られていたってこと?


いやいやでも、疚しいことは何もないんだから、あたしも焦る必要はないんだけど。
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