恋の魔法と甘い罠Ⅱ
そんなあたしを見て、晴希さんは自分の目尻に溜まった涙を弾きながらあたしの肩を抱き寄せてきた。



「もう本当に、そういう可愛いことやめてくんねぇ?」


「え?」



あたし、可愛いことなんてした?


晴希さんのことをただ怒っていただけのような気がするんだけど。



「あんまり怒ると、お腹の子によくないぞ」



ほら、怒っているように聞こえていたんでしょ?


じゃあ何で『可愛い』なんて言ったの?


意味がわからない。


それを問うように晴希さんに視線を送るけれど、晴希さんはやさしくあたしのお腹を擦りながら「ん?」と言うだけで。
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