強引上司とオタク女子
*
日はまた昇る。男はまた来る。
部屋を出た途端にアパートの前にいる国島さんを発見して、嬉しいんだか嫌なんだか分からない気持ちを持て余す。
「だから。なんでいるんですか」
「いつもの時間より十五分早いじゃん。えらいな」
「たまたまですよ」
一体いつから待ってたんだ。
「……あの、迎えには来なくても結構です」
「なんでだよ」
「駅で待ち合わせしましょうよ。同じ道戻らせるのとか気が引けます」
「……ふうん」
私をまじまじと見た彼は、すくい取るように手を握る。
「じゃあそうするよ。でも先に行くなよ。必ず待ってろよ」
「いなかったら先行きますよ」
「その時はメールでもよこせ」
「はいはい。案外束縛きついんですね」
「まあな。なんせライバルが二次元だからな」
「は? ライバル?」
「そうだろ。相手はお前と常日頃から一緒だ」
は? なにその理屈。
二次元に対して対等にヤキモチ焼くの?
体中の血液が上がってきそう。
「いや、でも待って、国島さん。私は確かにオタクだけど、御影石くんは癒やしだけど、彼には大場ちゃんというカップリング相手がいる……」
「詳しいことは分からねぇけどよ。俺よりそっちが好きなことが気に入らないわけ」
そっぽを向いて、さっきより早足で国島さんが歩き出す。
手は繋がったままだから、引っ張られて私まで小走りになる。
国島さんの手、熱いや。
ドキドキが伝わってくるみたい。
初めて、スマホの中の御影石くんの画像に、後ろめたいような気持ちを抱いた。
日はまた昇る。男はまた来る。
部屋を出た途端にアパートの前にいる国島さんを発見して、嬉しいんだか嫌なんだか分からない気持ちを持て余す。
「だから。なんでいるんですか」
「いつもの時間より十五分早いじゃん。えらいな」
「たまたまですよ」
一体いつから待ってたんだ。
「……あの、迎えには来なくても結構です」
「なんでだよ」
「駅で待ち合わせしましょうよ。同じ道戻らせるのとか気が引けます」
「……ふうん」
私をまじまじと見た彼は、すくい取るように手を握る。
「じゃあそうするよ。でも先に行くなよ。必ず待ってろよ」
「いなかったら先行きますよ」
「その時はメールでもよこせ」
「はいはい。案外束縛きついんですね」
「まあな。なんせライバルが二次元だからな」
「は? ライバル?」
「そうだろ。相手はお前と常日頃から一緒だ」
は? なにその理屈。
二次元に対して対等にヤキモチ焼くの?
体中の血液が上がってきそう。
「いや、でも待って、国島さん。私は確かにオタクだけど、御影石くんは癒やしだけど、彼には大場ちゃんというカップリング相手がいる……」
「詳しいことは分からねぇけどよ。俺よりそっちが好きなことが気に入らないわけ」
そっぽを向いて、さっきより早足で国島さんが歩き出す。
手は繋がったままだから、引っ張られて私まで小走りになる。
国島さんの手、熱いや。
ドキドキが伝わってくるみたい。
初めて、スマホの中の御影石くんの画像に、後ろめたいような気持ちを抱いた。