強引上司とオタク女子
「……元カノさんとはそんなにすぐエッチしたんですか」
思わず呟いてしまって、言ってから後悔する。
国島さんは一度動きを止め、その後にやりと笑い出す。
「……はーん。お前妬いてる? そのくらいには俺の事好きになったか」
「違いますって」
「あいつと八重は違うだろ。あっちは慣れてた。お前は初心者……だろ?」
そうだけど。
その言い方も馬鹿にしているようで気に入らないよ。
「俺的には離れたくない時がその時だ。本当は帰りたくない。八重は? 俺に帰って欲しい?」
なんか、その言い方、狡くない?
一緒にはいたいけど、心配もしたけど。
……でも正直、私は一人の時間だって大事だ。
今まで自由に創作の時間とかとってきたのに、国島さんがいたら流石に出来ないしさ。
「離れたいわけじゃないですが、びったり一緒にいたいわけでも無いです」
「お前、冷たい」
「冷たくは無いでしょう」
ご飯まで作ってやったのにさー。
「まあいい。じゃあもう一度キスしたい」
国島さんがグイグイにじり寄ってくる。
なんとなく逃げ腰の私は、ベッドの横板にぶつかり、これ以上下がれなくなる。
「八重」
色っぽい声出さないでよ。
近づいてくる顔を、口の辺りにかかる息を、意識したら国島さんで頭がいっぱいになっちゃう。
「んっ」
触れる唇。
角度を変えながら、侵入してくる舌。
今日のキスはなんで濃厚なんだよ。
これにもどう対応したらいいのか分からないんだって!