その瞳をわたしに向けて
その内、エンジンのかかる音がして、車は駐車場から出ていった
「…………」
溜め息をついて松田が動き出し、助手席のドアを開けた
「乗れ、送るから」
車の中は二人とも無言だった。
いろいろ文句やら話を聞くやらあったはずだったはずなのに、さっきのキスシーンと松田の表情で何を言おうとしてたのかも分からなくなってしまった。
どこなのか、分からない住宅の多い駐車場のひとつに車は停められた
白線で仕切られた駐車スペースには番号が書かれている。
「ここ、どこですか?」
松田が車を降りたから、仕方なく美月も降りた
「俺のマンションの駐車場、んでそこが俺のマンション」
美月の足が止まる
…………何で松田さんちに来なくちゃいけないの?確か送るっていったよねぇ…………
私のマンションって確か、松田さん所より会社に近いはずなんだけど………
もしかして、乗ってはいけない車にのってしまった?
「…………………」