その瞳をわたしに向けて
「ちょっと煙草吸ってくる」

そう言って松田が席を立った

一応カウンター席は惣菜の近くで、禁煙らしい。空いたテーブル席もなかったので、外へでていった

食後のお茶を持ってきた美鈴に美月が話し掛けた


「前に松田さんが連れてきた女の人ってどんな人でした?」

「えっ?!」

「えっ。だってさっき『やっぱりメンクイなんだ』っていってたじゃないですか、あれって前に連れてきた誰かの事ですよねぇ」

あ………もしかして勘繰りすぎ?それとも揚げ足取っちゃった?

「やっぱりいいです。すみません、そんなこと聞いちゃダメですよね」

ははっと苦し紛れに少し俯いた

松田の女性関係に興味がある訳ではないが、もしかして連れてきたのが立花ではないのかと思ったから

「あっいや、さっき美月ちゃん彼女じゃないっていってたのに、やっぱり剛平君の事気になるんだと思って」

少し嬉しそうに言う美鈴に、それは申し訳なさそうに否定した

「そう言うんじゃないんです。だいたい松田さんのタイプって私と正反対ですから」

「そう?でも綺麗な子だったわよ、だいぶ前だけど………」


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