その瞳をわたしに向けて




心地好い国産のハイブリットカーは、静かで眠気に誘われた。



美月のマンションの前でハザードランプを点滅させて車は停車していた


ゆさゆさと肩を揺らされ、遠くから聞こえる眠気でぼんやりした頭に響く低い男の人の声

重たくてなかなか開かない瞼に何とか力を入れた


狭く暗い車内で、車外の街路灯からの光が影になって……………
顔の見えない大きな男が覆い被さる錯覚に襲われた


「あっ…………ひぃ、いやぁっ!!」


運転席から美月を、着いたと起こそうと身を少し乗り出して、シートベルトを外して肩を揺らしていた松田

顔をシートに俯せ化け物でも見たように肩を震わせる彼女に手を引っ込めた


「清宮………?大丈夫か?」
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