その瞳をわたしに向けて
「この前の事、悪かった。あんな嘘ついて…………あの後、松田さんに倉庫に先客がいたって聞いたけど、決して僕は……………」

「もう、いいです。」

一条の言い訳を遮るように言い放つ


「………ごめん。ただ本当に話がしたかっただけなんだ。仕事に託つけないと取り付けてくれないだろ君は」

困ったまま苦笑する

「…………」


「食事に誘っても断られるだけだから………」

美月は一旦手を止めて一条の方に身体を向けた


「話ってなんですか?二人きりじゃないとできないんですか?」


「ここで言ったら即お断りされそうだからね、出来れば僕にも頑張らせて欲しいなぁって思うんだけど…………」

少し照れ笑いする一条に、美月は視線を下げた

「私は、一条さんに余り興味がありません」

「うん、そうだってのは分かる。でもその判断は食事してからでも良くないかなぁ。
別の発見もあるかもしれないし」

そう言うと美月に笑顔を見せる

「………………」

確かに、松田さんに興味を持ったのも鈴政に行くようになってからだ


「とりあえず今日、試してみない?」
< 244 / 432 >

この作品をシェア

pagetop