その瞳をわたしに向けて



「ダメよっ」


一条のすぐ後ろから一喝すると、彼女は給湯室の入り口を塞ぐ一条を押し退け、美月の隣から一条の方へ身体を向けた


「ダメよ、清宮さんは今日私と飲みに行くんだから」

「はっぁ? 佐伯さん?!」


「この前から約束してたの。一条君は来週にでもまた誘ってあげなさい。」

「ちょっ…………そんな約束………」

美月はあわてて理沙に言い寄るが、
スッと今度は一条の前に近づいていった理沙が、一条の肩を掴んで耳元に顔を寄せた


「この前春香から聞いたんだけどぉ、この子と杉村常務と三人でブルークラウンホテルの最上階レストランでフレンチコース行ったんだって。しかも個室、そこら辺のイタリアン連れてったって呆れられちゃうわよ…………」


ボソッと忠告すると、一条の顔がみるみる青ざめていく

「分かりました。今度しっかりリサーチしてから誘います。」



「一条さん?」


理沙が一条に何を言ったのか聞こえず、なぜか納得したように行ってしまった一条に手を振っていた

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