その瞳をわたしに向けて
PM 6:15
会社から一番近くの駅前にある居酒屋だが正直美月は一度も来たことがない。
オフィンス街にある、いかにも会社帰りのサラリーマンがくる串焼きメインで金銭的にリーズナブルな店だ。
定時に理沙に捕獲され、連れて来られた。
早い時間だから週末でも仕切られた個室に入る事ができた。
「良かった、ここならゆっくりと話が出来そうね。」
そう言う理沙に、諦めたように堀こたつになっている座席に向かい合って座る
個室といっても座るスペースは狭く、隣との薄い壁が背凭れになる。
壁の外は騒然として、決して静かとは言えない
「私、お酒は飲めません」
そうはっきり言うと、自分用のビールとウーロン茶と適当な串焼きなど頼んでくれた
「こうゆう処はあまり来ない?」
なんとなく騒がしいのが気になって見回していた美月
「あっでも鈴政には行ってるんだったっけ?」
「…………話ってなんですか?」
理沙への警戒心を持ったまま、直ぐにでも話を終えて帰ろうと思う美月
そんな美月をジッと見つめた後、ニッコリと笑顔を見せた
「勿論、剛平の事」
……………ですよねぇ