その瞳をわたしに向けて


「君がうちの会社に入った意味だけど……」


意味?

確かに就職活動でパパに進められた会社ではある。

でも、ちゃんと書類もだし入社試験も受けて、面接もしての内定だったはず………


「始めから分かっててのコネ入社………ってことですか?」


「ははっまあ、それもあるけどね……」


「?」


「君と僕の縁談話……みたいな」


なに?えんだんって………


「はぁっっ?!」


思わず大声を出して一瞬周りから注目を浴びてしまった


「………っ」

自分の口を塞いで肩を竦めて俯いた

不思議そうに美月たちを覗き込んだ人達もすぐに元に戻っていった

両手で口を押さえながら杉村常務を見上げた


「………私は何も知りません、それは父からの話なんですか?」


「話は僕も君の入社前に伯父の直孝社長から聞かされた事だからね」

入社前って……一年も前じゃん

< 31 / 432 >

この作品をシェア

pagetop