その瞳をわたしに向けて
「今日は臨時だったのにごめんね。本当に用事なかった?」
神崎チーフの知り合い、と言っても少しばかり仕事でお世話になった人の友人の結婚式の二次会らしく
セレブの立食パーティー形式なため、着付けやメイク、髪のセットを7、8人バタバタと頼まれた。
短い時間で終わったものの、結構体力を使ってお疲れ気味
「神崎チーフってタフですよね………確実に私より動いてますもの」
10月になったばかりで、夜には急に肌寒くなる日があるんだけど、今日は少し暖かく感じる。
一仕事終えた後、このあとご飯でもいく?と誘ってきた神崎チーフの携帯が鳴って、喋っている途中からやっぱりキャンセルだなと思わせる仕草をした。
今の仕事を始めて半年、まだアシスタントとしても全然役に立っているか分からないほど、バタバタと日々過ぎている。
「じゃあ、お疲れ様でした。」
結局そう言って別れて、そのまま鈴政に向かった。