その瞳をわたしに向けて
なんだか今日はいっぱい忙しくて、クタクタなんだけど気持ちはまだテンション高くて…………
きっと何気に言っただけなんだと思うんだけど、神崎チーフにセンスがいいって言われたのが嬉しくてふわふわする。
私って単純だ。
「ママァ~!ただいまぁ。」
いつものようにいろいろ聞いてほしくて、勢いよく鈴政の扉を開けた。
わっ、ぶっ!!
開けてすぐいつもの店内が見えずに、扉の前に立つスーツの背中にぶつかった。
「あっ、ごめんなさい………」
はれっ? いつものママのお帰りなさいって声が聞こえない……………?
「美月?」
「………………………え?」
聞き覚えのある低い声が頭全体に響いてきた。
でも、なんか………顔を上げられない
「美月ちゃんっ!!!」