その瞳をわたしに向けて
聞きたくなくて顔を歪ませて、大きく首を振った。
「大事な視察の接待なのに、なんとなく気を使わず過ごせたからって気が緩みすぎてたんだ。」
「やだ、聞きたくないっ…………」
「俺の態度や行動で誤解してたのに気づかなかったから、事がおおごとになって、まさか付き合ってるなんて思わせていたなんて…………」
話の意味が分からなくて少し目を開けた
「正直、こんなに自分の知らないところで身に覚えのない結婚話が進んでると思わなかったんだ。」
身に覚えのない…………?
力の入らない身体のまま、顔を上げて松田に目を向けた
「……………っ」
3年ぶりに目の前にいる松田
辺りは暗くて微かな住宅の灯りのなか、それでもはっきりと分かる。
「ごめんな、嫌な思いしただろ………」