キミに出会うまで
「そ、それって、ど、同棲ってこと?」


「優花、動揺しすぎ」


「だって、突然言うから」


「じゃあ、いつ言えばいいわけ?」


「えっ、いつって言われても・・・」




すると、急に真面目な顔した優樹は、私のそばで座り直して、


「結婚を前提に、同棲しよう」


目線をそらさずに、言ったんだ。




心臓の音が、部屋中に響き渡るかと思うくらい、ドキドキした。


優樹とここで、一緒に暮らす?


そんなこと、していいの?




「牧野さんと暮らしてた部屋っていうのが、ひっかかる?」


返事をしない私が、悩んでいるように見えたみたいで。


「ううん、そうじゃないよ。


優樹は、私でいいの?」


「優花がいい。


優花じゃなきゃイヤだし」


「また怒って、困らせるかもしれないよ?」


「怒らせるようなこと、しないし」


「お互いの全部が見えちゃって、ケンカが増えるかもよ?」


「望むところだな、ケンカしないとわからないこともあるし」











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