キミに出会うまで
食事
部長を送り出したあと、森さんは当然という感じで、


「メシ行くぞ」


と、私のところにカバンを持ってきた。



「あんな雰囲気のあとで、よく一緒に食事へ行く気分になれますね」


「仕事とプライベートは別だろ」



仕方ない。


迷惑をかけたのは確かだし。



「隣の駅なんですが、予約まで時間があるので歩きますか?」


「そうだな、おまえのダイエットに効果あるかもしれないし」


「なんですかそれ、ダイエットしてないですし」


「ダイエットしてないのか?


少しはした方がいいんじゃね?


あんなに重かったし」



ホント、感じ悪い。



「・・・すみませんでした」





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