気になるパラドクス
どーして黒埼さんが不機嫌そうになるの?
「別に私、時任さんに何かしたわけじゃないけど?」
「それならもっと悪い。相手が美紅に手を出してるって事だろ?」
「出されたわけじゃないよ。ただ市販のお菓子貰っていただけで。とにかく、黒埼さんが気にするようなことは何もないから。私は仕事戻るね」
納得していない顔をしていたけど、仕事中長話をしているのも問題あるし、軽く手を振ってから応接室を出た。
営業部に戻ると、磯村くんに連絡をしてくれていた後輩からは、またオーケーマークが返ってくる。
それからの午前中は、塚原さんの婚約話の裏取りに密かに奔走する後輩たちを諌めながら、昼休憩の社食で囲まれている塚原さんから直接、婚約の裏話を聞いた。
……おめでたい話なんだけど。どんどん先輩もいなくなっていっちゃうのかなぁ。
なんだか寂しいと言うか、悲しいと言うか、置いていかれた気分と言うか。
そんな気分で午後の仕事をぼんやりしていると、磯村くんが疲れた顔をして近づいてきた。
「村居さん。黒埼さんに時任さんの話をしたでしょう……」
「え? うん。話の流れついでに噂話があるし……と、思って」
磯村くんが冷たい視線で無言になったから、慌てて手を振る。
「だって、私と時任さんがどうこうってわけじゃないんだし、気にすることでも無いんだから……」
「それはちゃんと気にする本人にいってあげてください。あの人、仕事と私事が、ごっちゃなんですから」
「私はちゃんと言ったわよ。気にすることでも無いんだからって!」
とてもとても冷ややかな視線に、口を閉じた。イケメンの冷たい視線って怖いと思うんだ。今度、嫁さんと仲良くなってチクってやろうかしら。
「……今日中にちゃんと弁解します」
「そうしてください。俺は巻き込まれるのは面倒くさいです」
後輩に諭されてしまったよ、私。
「別に私、時任さんに何かしたわけじゃないけど?」
「それならもっと悪い。相手が美紅に手を出してるって事だろ?」
「出されたわけじゃないよ。ただ市販のお菓子貰っていただけで。とにかく、黒埼さんが気にするようなことは何もないから。私は仕事戻るね」
納得していない顔をしていたけど、仕事中長話をしているのも問題あるし、軽く手を振ってから応接室を出た。
営業部に戻ると、磯村くんに連絡をしてくれていた後輩からは、またオーケーマークが返ってくる。
それからの午前中は、塚原さんの婚約話の裏取りに密かに奔走する後輩たちを諌めながら、昼休憩の社食で囲まれている塚原さんから直接、婚約の裏話を聞いた。
……おめでたい話なんだけど。どんどん先輩もいなくなっていっちゃうのかなぁ。
なんだか寂しいと言うか、悲しいと言うか、置いていかれた気分と言うか。
そんな気分で午後の仕事をぼんやりしていると、磯村くんが疲れた顔をして近づいてきた。
「村居さん。黒埼さんに時任さんの話をしたでしょう……」
「え? うん。話の流れついでに噂話があるし……と、思って」
磯村くんが冷たい視線で無言になったから、慌てて手を振る。
「だって、私と時任さんがどうこうってわけじゃないんだし、気にすることでも無いんだから……」
「それはちゃんと気にする本人にいってあげてください。あの人、仕事と私事が、ごっちゃなんですから」
「私はちゃんと言ったわよ。気にすることでも無いんだからって!」
とてもとても冷ややかな視線に、口を閉じた。イケメンの冷たい視線って怖いと思うんだ。今度、嫁さんと仲良くなってチクってやろうかしら。
「……今日中にちゃんと弁解します」
「そうしてください。俺は巻き込まれるのは面倒くさいです」
後輩に諭されてしまったよ、私。