ナニカ 〜生んで、逃げて、殺される物語〜
「敬太のせいじゃないよ!」
思わず、そう叫んでしまった。
心の痛みに耐えられなくなって泣きながら、とうとう罪を白状してしまった。
「私のせいなの……絵留を消してって、私がナニカに頼んだから……真斗はそれに巻き込まれて……。
ごめんなさい、私が悪いの……敬太のせいじゃなくて私が……」
罪を告白したのは、自分を責める敬太の姿があまりに痛々しかったから。
それと、重たい罪悪感に押しつぶされてしまいそうで、私の心が黙っていることに耐えられなくなったから。
ああ、これで完全に敬太に嫌われてしまったな……。
高一の時からずっと敬太が好きだった。
少しずつ距離を縮めて、いつかは彼女になりたいと望んでいた。
その願いは……叶わなかったみたい。
それは私が悪いのだから仕方ない。
敬太、ごめんね。
全ては私のせいなんだよ。
罪を白状した私は、涙を手の甲で拭って立ち上がった。
敬太はコンクリートの上に上半身を起こして、目を見開いて私を見上げている。