ナニカ 〜生んで、逃げて、殺される物語〜



3日後。

戸惑いながらも、私は敬太と付き合うことに、なっていた。


通学も下校も一緒。

お互いの家の方向が違うからいいと言ったのに、敬太は迎えに来てくれて、帰りは送ってくれる。


そして、お昼も一緒に食べようと言われていた。


昼休みになり、敬太が「行くぞ」と私を誘う。


「うん」

お弁当袋を手に立ち上がると、クラスメイト達にからかわれてしまった。


「ふたりは今日も仲良いよねー」

「どこ行くんだ?
敬太、校内でエロいことは禁止だぞー」


私たちがカレカノになったことは、クラス全員が知っている。

屋上で話をした翌日に、敬太がみんなの前でハッキリと言ったからだ。


そのおかげで、それまでお葬式の続きみたいに暗かった教室が、また活気を取り戻して賑やかになった。


みんなきっと、前みたいな楽しいクラスに戻れるキッカケを待っていたのかもしれない。


絵留と真斗の机には変わらず花が飾られているけれど、誰もふたりの名前を口にしようとしなかった。


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