ナニカ 〜生んで、逃げて、殺される物語〜



どうしよう……。
なんと言えば、敬太は諦めてくれるんだろう……。


オロオロしながら考えて、私はあることを思い出した。


そうだ、ナニカが現れる条件として、私が願うこと以外に、もう一つあったんだ。


それは、ターゲットがナニカの存在を信じていないこと。

敬太は最初から誰より信じているし、姿を二度も見ているから、この条件に当てはまらない。


つまり、私が敬太を消してほしいと願っても、ナニカは出てこないということだ。


それを敬太に急いで説明して、ホッと息を吐き出した。


これで諦めてくれるはず……そう思ったのに、敬太に切り返されてしまった。


「ターゲットがナニカの存在を信じない奴っていうのは、前に俺が考えただけのことであって、合ってるかどうか分かんねぇだろ。

霞が願うことだけで、現れるかもしれない。

ナニカは霞が生んだ化け物だというなら、そっちの方が合ってそうな気もするしな」


「……」



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