ナニカ 〜生んで、逃げて、殺される物語〜



◇◇◇


日曜日。ついにその日が来てしまった。


今日は朝から雨で、道路のあちこちには大きな水たまりができている。


ザワザワした胸騒ぎと、重苦しい嫌な予感を抱えて、私は校門をくぐった。


今は18時になったところ。

男子バスケ部のジャージを着た生徒が、集団で賑やかに玄関から出てきて、私の横を通り過ぎて行った。


制服姿の私は、彼らが閉めたドアを開けて中に入る。


自宅を出る前に敬太からこんなLINEメールが届いていた。


【18時に教室で。約束破るなよ】


学校に行かないという選択肢は、与えられていない。

だって、来ないと敬太に嫌われてしまうから……。


敬太は準備があるからと、先に学校に着いているはず。


上靴に履き替え、外靴は靴箱に入れずにビニール袋に入れて手に持った。


階段をゆっくりと上っていく。


校内はまだ部活の生徒や先生が残っているのか、電気が点けられていた。


でも、とても静か。
雨の音がよく聞こえるくらいに。


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