彼が嘘をついた
しばらくそのままいたけど…
「ごめんな、遥。
俺、部屋に戻るわ。
夕飯、マジで旨かったよ。ありがとう
あっ!ちゃんと玄関の戸締まりはしろよ!」
そう言って彼は、部屋を出て行った。
"バタン"と玄関の閉まる音で我に返った私は、無意識のうちに玄関の鍵とチェーンをかけ、食器を洗い、お風呂に入って、気付けばベッドに横になっていた。
2日続けての五十嵐くんとのキスを、どう受け止めたらいいのだろう?
今日は、お酒を飲んでないよね?
それなのに、あんなに深いキス?
『―お前、警戒心なさすぎ。
俺だって男なんだから、もう少し、意識してくれよ…』
『その表情(カオ)ヤバいから』
―一体、どんな意味で言ったの?
恋なんてしたことのない、恋愛偏差値の低い私には、全然分からなくて…
五十嵐くんとも顔を合わせられなくて、次の日から、彼を避けるようになってしまった。
そんな私の変化に気付いたのは身近で仕事をしている楓恋や美鈴先輩で、
「遥、大丈夫?
五十嵐くんと、何かあった?」
心配してくれる。
一緒に受付にいる陽菜ちゃんにも、五十嵐さんを避けているのはバレてるようで、
「遥先輩と、商品企画の五十嵐さんが別れたって噂になってるみたいなんです」
なんて、言われてしまった。
「ごめんな、遥。
俺、部屋に戻るわ。
夕飯、マジで旨かったよ。ありがとう
あっ!ちゃんと玄関の戸締まりはしろよ!」
そう言って彼は、部屋を出て行った。
"バタン"と玄関の閉まる音で我に返った私は、無意識のうちに玄関の鍵とチェーンをかけ、食器を洗い、お風呂に入って、気付けばベッドに横になっていた。
2日続けての五十嵐くんとのキスを、どう受け止めたらいいのだろう?
今日は、お酒を飲んでないよね?
それなのに、あんなに深いキス?
『―お前、警戒心なさすぎ。
俺だって男なんだから、もう少し、意識してくれよ…』
『その表情(カオ)ヤバいから』
―一体、どんな意味で言ったの?
恋なんてしたことのない、恋愛偏差値の低い私には、全然分からなくて…
五十嵐くんとも顔を合わせられなくて、次の日から、彼を避けるようになってしまった。
そんな私の変化に気付いたのは身近で仕事をしている楓恋や美鈴先輩で、
「遥、大丈夫?
五十嵐くんと、何かあった?」
心配してくれる。
一緒に受付にいる陽菜ちゃんにも、五十嵐さんを避けているのはバレてるようで、
「遥先輩と、商品企画の五十嵐さんが別れたって噂になってるみたいなんです」
なんて、言われてしまった。