オトナチック
制服に着替えてデスクに腰を下ろした時、
「おはようございます」

杉下くんがやってきた。

彼は私の隣のデスクに腰を下ろすと、
「おはよう」

普段通り、私にあいさつをしてきた。

あいさつをするのはこれが2回目である。

無視をするのは不自然なので、
「おはよう」

あいさつを返すと、すぐに仕事に取りかかった。

変な感じだ。

家でもあいさつをしたのに、会社でもあいさつをするなんて。

でも、会社では私と杉下くんの関係は秘密だ。

同居をしていることも、偽装の婚約関係を結んだことも、全て秘密だ。

ここでは、ただの同期だ。
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