オトナチック
「お先に失礼しまーす」

「はい、お疲れ様です」

いつものように仕事を終えると、私は杉下くんに視線を向けた。

杉下くんはまだ仕事をしていた。

合鍵は渡されているんだし、勝手に帰ってもいいか。

今朝だって、別々に出社した訳なんだから。

自分の中でそう完結させた後、私はその場を後にした。

電車に乗って自宅へと向かっている最中、ふと思い出した。

「そう言えば、ご飯はどうすればいいんだろう…?」

杉下くんが今朝作ったように、私もご飯を作った方がいいのだろうか?

料理ができないって言う訳じゃないけれど、勝手に作っちゃっていいのかな?

「一応、作っておこうかな」

いらないって言われたら、次から作らなくていいだけの話だ。
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