黄金と四聖獣
「あたしゃこいつらの親のようなもんだよ。」
その言葉に私たちは驚いた。
「…騙してたのか?」
エーラは女将さんを睨みつけながらそう言う。
確かに、私たちは用心深く身を潜めながら
進んでいた。
にも関わらず、木の上から弓矢を射られ、
隠れていた山賊たちの奇襲攻撃にあった。
結果的には、こちらのほうが優勢だったけれど
それができたのは、恐らく女将さんが
こちらに向かうと教えていたからだろう。
…そうまでして、入られたくないというあの
洞窟の中には何があるのだろう…
私たちが探している、白虎の封印なのだろうか
「悪いが試させてもらってたんですよ」
そう言って、ふぇっふぇっふぇと笑う女将さん
「試すって何を?」
そう私が聞くと、女将さんは、
「あんた」
と、シオン様を指さした。
「その金色の瞳は、間違えない。麒麟様だね」
女将さんはそう言い放った。
…麒麟様のことを、知っている…!?