黄金と四聖獣



それに答えるかのように、ゼンは


女将さんの頭をクシャと撫でる。





そして、


「わかってる」


と、掠れた声でぼそっと呟くと


宿の扉から出ていった。



それに続き、私たちも宿の外へ出て


目をうるうるさせながら手を振る女将さんに


ゼン以外、手を振り返した。





ゼンは1度だけ振り返って女将さんの姿を


見ると、少しだけ優しく笑っていた。





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