黄金と四聖獣
検問を超えてから数日後の昼下がり、
ピィーー、と、クオンが前方で鳴くのが聞こえ
私は駆け出した。
「クオン、どうかした…」
と言いながらクオンに近づく途中で、
クオンが崖から見下ろしている風景を見て、
クオンの言いたいことが分かった。
「ね、みんな!村があるわ」
後方に呼びかけると、私の横からぬっと
シオン様が顔を出した。
「本当だ…人里を見るのはなんだか久しぶりだな」
一方で、エーラはこちらには来ないで辺りに
気を配っているし、ゼンはと言うと
とんでもなく身軽に切り立った崖の淵まで
行って立っている。
「…少し降りていってみようか」
そのシオン様の言葉に、私達は賛成した。
「…久しぶりに、木の板の上で寝られるかしら」
ここの所、天幕を張って土の上で雑魚寝なんて
ことが多かったものだから、
つい、建物が恋しくなってしまう。
「宿ぐらいあるんじゃないか?」
と、エーラが言うのに、私は笑顔で
「そうだといいな」
と返した。