黄金と四聖獣



そんな会話をしながら、私たちは村へ


続く道を下っていく。




その途中、金属と金属がぶつかり合うような


ガキン、という音が、少し道をそれた方から


聞こえてきて、私たちは顔を見合わせると、


何も言わずに音が聞こえる方へと静かに


駆け出した。





音がはっきりと聞こえるようになり、


その方向を木の影から見ると…




そこには十人ほどの黒い鎧を身にまとった


屈強な男達に囲まれて、息を切らせながら


必死に戦っている青年がいた。



…!


あの人…怪我してる…


ついさっき切られたようで左の手首からは


血がしたたっていたし、それだけではなさそう



古い傷も含めたら、あの人は相当大量に


怪我をしてる…!




「…一対十か…?えげつないな」


と、小さな声でゼンが呟く。


「あの青年の助けに入ろう」


と言うシオン様に、エーラが、




「シオン様はダメですよ。あの鎧、役人のものです。」


と反論をする。




「それならエーラもダメじゃない。」


役人なら、シオン様はもちろん、エーラも


多少は顔が割れてるはず。





「チビ、二人で行くぞ」


「うん、後方から援護するわ」



瞬時にゼンと言葉を交わすと、私とゼンは


さっと気の影から飛び出した。





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