黄金と四聖獣
「…あ…」
こちらを見て、驚いたような、キョトンとした
顔をする青年だったが、
すぐに我に返ったのか、慌ててゼンの側まで
走っていく。
…?
何をするつもりだろう…
そう思っていると、ゼンのすぐそばまで
たどり着いた青年は、ゼンの耳に顔を近づけ
コソコソっと何かを言った。
そして次の瞬間、ゼンとその青年は
同時に地をけって、ゼンは少し高めの岩に。
そして青年は私の隣の木の枝に飛び移った。
「フィアネ!!」
そんなゼンの声が聞こえて、ゼンの方を見ると
「今すぐそこの主従二人抱えて飛べ!」
と、ぶっきらぼうに命令した。
…どうして…なんて、聞いてる暇はなさそう…
そう思った私は、気から飛び降りて、
エーラとシオン様を抱き寄せると、
「ちゃんと捕まっててくださいね!」
とだけ言って羽を出し、上空へ飛び上がった。