となりの専務さん
「まっ、広香もいつかはそういう日が来るってことだね」

「いつかはね」

「響さんのどういうところが一番好きなの? 好きになったきっかけは? 初めてのデートは?」

「もう……一気に聞かないでよ〜」

疲れてるから少しだけ話して寝よう、最初はそんな予定だったのに、久しぶりのお姉ちゃんとの直の会話はとっても盛り上がって、結局寝たのは会話を始めてから二時間後だった。
でも……やっぱお姉ちゃんと話してる時間はすごく楽しい。
お父さんも、お腹は痛いって言ってたけど思ったより全然元気そうでよかった。
おじいちゃんとおばあちゃんも、変わらずやさしくて温かくて。

私、やっぱり家族が大好き。


でも同じくらい……




専務のことも大好きです。




ーー……

翌朝。

あまり長居をするのもあれかな、と思ったので、お昼前には専務といっしょに家を出た。

でも、お姉ちゃんから「せっかくなんだから響さんに長野案内していきなさいよー」と言われ、少しの時間だけど、辺りを見て回っていこうということになった。


「さて、どこに行きましょう? と言っても、私この辺りで育ったわけじゃないですし、おじいちゃんおばあちゃんに会いにたまにこっちに来ることくらいしかなかったので、そんなに詳しく案内できるわけではないんのですが……」

「そっか。なにがいいかな。とりあえず、歩きながら考えてもいい?」

「歩きながらですか?」

「うん。山とか緑とか、景色がキレイだから、ゆっくり見ていきたいと思う」

そう言って専務は辺りを見回した。

うん。今日は天気もいいし、歩くにはちょうどいいかも。


「じゃあ、とりあえずふらりと歩いてみましょう」

となり同士並んで歩きながら、これからの予定を考えつつ辺りを散歩をしてみることにした。
< 182 / 230 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop