となりの専務さん
しばらくして……。
「はい、目開けていいよ。鏡も見ていいよ」
専務にそう言われ、私はゆっくりと目を開ける。
体を反転させ、鏡で自分の顔を確認すると……。
「わあ……」
目の前にいる自分が、自分じゃないみたいだった。
本当に、プロのメイクアップアーティストさんにメイクしてもらったみたいで。
目が大きい。
まつ毛長い。
肌透けてない?
チークの色、かわいい。
それでいて、『いかにもばっちりメイク』って感じはなくて、ナチュラル感もあって。
「どや」
鏡越しに、専務がいつもの無表情でそう言う。
専務に似つかわしくない言葉と、言葉に似つかわしくない表情に、なんだかちょっと笑ってしまった。
「すごく、うれしいです」
私は自分が感じたことをそのまま素直に専務に伝えた。
「自分で思ってたよりずっと美少女でしょ」
専務がほんの少しだけ口元を緩ませながらそう言うので、
「……はいっ」
私は、図々しくもそんな風に答えた。
なんだか、外に出たくなる気分だ。
今日専務と出かける前まではずっと仕事のことを考えて暗い気持ちでいたけど、今なら仕事にすらすぐ出かけていきたくなるような気分だ。単純だけど。
「自画自賛するみたいだけど、かわいいよ。元気出た?」
「はい。ありがとうございます」
「自信も湧くでしょ」
「勇気も、ですね」
「そう言ってもらえて、俺もうれしいよ」
「はい、目開けていいよ。鏡も見ていいよ」
専務にそう言われ、私はゆっくりと目を開ける。
体を反転させ、鏡で自分の顔を確認すると……。
「わあ……」
目の前にいる自分が、自分じゃないみたいだった。
本当に、プロのメイクアップアーティストさんにメイクしてもらったみたいで。
目が大きい。
まつ毛長い。
肌透けてない?
チークの色、かわいい。
それでいて、『いかにもばっちりメイク』って感じはなくて、ナチュラル感もあって。
「どや」
鏡越しに、専務がいつもの無表情でそう言う。
専務に似つかわしくない言葉と、言葉に似つかわしくない表情に、なんだかちょっと笑ってしまった。
「すごく、うれしいです」
私は自分が感じたことをそのまま素直に専務に伝えた。
「自分で思ってたよりずっと美少女でしょ」
専務がほんの少しだけ口元を緩ませながらそう言うので、
「……はいっ」
私は、図々しくもそんな風に答えた。
なんだか、外に出たくなる気分だ。
今日専務と出かける前まではずっと仕事のことを考えて暗い気持ちでいたけど、今なら仕事にすらすぐ出かけていきたくなるような気分だ。単純だけど。
「自画自賛するみたいだけど、かわいいよ。元気出た?」
「はい。ありがとうございます」
「自信も湧くでしょ」
「勇気も、ですね」
「そう言ってもらえて、俺もうれしいよ」