エリート上司と秘密の恋人契約
ニューヨークに行き、研究中の家庭用ロボットを見て驚いたことから話し始めて、私だけでなく誰もが真剣に聞いていた。

和真が実際に研究チームに入っているわけではない。どれだけどのような研究が進められてきているのかを知るために研究室で学んでいるという。

まだ赴任して半年だというのに、すべてのことが頭に入っているらしい和真は堂々と立派にプレゼンを進めていた。

さすがピンチヒッターに選ばれたことだけがあると私の隣で聞いていたさやかさんが感心する。

質疑応答でも迷うことなくしっかり答えていて、和真が製作にずっと関わっていたのではないかと思ってしまうくらい完璧だった。


私の担当業務は17時に終了した。会場をあとにしてカフェへと向かおうとして足を止める。

腕時計を見てまだ早いなと思ったけど、時間を潰す場所もないのでカフェで待つことにして、足を再び進ませる。

ふとオレンジ色になった空を見上げる。

これから私たちは何をするのだろう。

何を話すのだろう。
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